■■■　きょうのお仕事　■■■

きょうも早朝に目が覚める。子供が居る限り仕方ないか。
やっとトレーニングに行ける。1週間ぶりだ。

天気も今のところ良いし。しかし夕方は微妙らしい。
チェックインは09：30。さー今日は体動かして鍛えるぞ。
とにかくジム行きたくて仕方なかった。これはもう立派な運動中毒か。

さて、今日8月9日は63回目の長崎の原爆忌だ。
まさかジムで見ることはないだろうと思っていたが、
ランニングマシンを使っていた女性のモニターが見えた。

NHKだった。知った顔が何人も映った。

色んなことを考えた。存命の被爆者や遺族には申し訳ないが
第三者的な目で冷静に見ていると「なんて悲しい番組なんだろう」
そして「長崎ってなんて悲しい土地なんだろう」という思いしか
浮かばないのだ。
一般的には「怒りのヒロシマ、祈りのナガサキ」という言われ方を
するが、なぜか悲しいのだ。
それは私が在職時代、ロクな目に遭わなかったことも
起因しているのだろう。
（画像は時事通信より）

とにかく、17年ほど前から10年ほど前まではこの時間、
私は早朝から深夜まで。もっと言えば「NNN朝のニュース（当時）」
から夕方の上り中継、ローカルニュース、そして夜ニュースの
「今日の出来事(当時)」さらに「NNNドキュメント」取材に加えて
九州ネットの「平和記念式典中継」や「平和祈念コンサート」などの
特番など、大変なときはプロデューサーとして同時に4～5本の
番組を同時に制作していたことがあった。今は昔。。。

今も報道で「取材ダイヤ」なる取材クルーなどの「運行表」を
使っているとしたら、それを最初に作って各クルーや記者に
携行させたのは、私だ。何せローカル局は人が少ない。
6時に取材に行ったクルーは次は10時、その次は15時、
そして夜の「灯篭流し」まで一日に何回転もする。
この日ばかりは「がちがち」の予定表を持っていないと、記者も
含めて自分が次にどこで何をするのか、混乱してしまう。
当然、デイリーニュースや突発物にも備えなければならない。

とにかく、良く働いていた気がする。

・・・そんなことを考えながらトレーニングをしていた。
ちなみに私にとって「あれから10数年後の私」は、
100回腹筋の75回目で原爆投下時刻の11時2分を迎えた。

全国的には8月15日の終戦記念日で、NHKの正午の時報と共に
「特別な日」であることを自覚するが、当時の報道部長が、
こんなことを言っていたのを思い出す。

「長崎には終戦記念日なんかないんだよ。8月9日に
全て終わっているんだから」

同じ九州内の福岡の局で仕事をしていながら、長崎のことなど
何も知らなかった私はひどく納得したのを覚えている。
（画像は長崎新聞より）

平和宣言は田上市長が読み上げている。
伊藤一長前市長は凶弾に倒れ今はこの世の人ではない。
福田総理は昨日北京五輪の画面で見たが、今朝はすでに
神妙な面持ちで会場に居る。

私が仕事をしていた頃は被爆50周年の前後で、キー局の扱いも
大きかった。しかし私が居た系列のキー局の昼ニュースは、
フラッシュ扱いの30秒程度。しかも東京読みだった。

一瞬、この日は早起きして5時ごろ出社し、取材や中継に奔走
していたことを思い出した。

しかし時は確実に流れている。NHKの中継画面もすぐにチャンネルを
他の局に変えられる現実がここにはある。
東京ではこの出来事がそれほど重く見られていないのは確かだ。

在局していれば、私は今年も取材やOAに携わっていたかもしれない。
実際、NBCの関口記者始め、長崎には名物記者が地元に根を下ろし
じっくりと報道を続けている局もある。
私にとっての長崎は、様々な事情に振り回され、結局「腰掛け」に
なってしまった感がある。取材も番組も中途半端で。
それが何とももどかしく、口惜しいのだ。

毎年、複雑な思いの、夏だ。
大島ミチル氏作曲の「被爆50周年記念歌」の「千羽鶴」が流れると
あの頃のことがバッと思い出される。いい曲だが、物悲しい曲だ。

しかし、トレーニングですっきりした。
1週間分の色んなものを流した感じだ。久々のフルトレーニング。

帰宅すると平成生まれの我が子が大喜びで迎えてくれる。
この幸せを大事にするのが、私の仕事なのだろう。
なーんか、調子が狂う。お盆も近い。

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