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緊急出動!SOSの巻。(10/24)  

さーて、きょうは午後からスタジオ1本だ。
朝からのんびりワークアウトしよう。と思っていた。
夕方「SOS」コールがかかるとも知らずに。。。
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開始前の体脂肪率は15.3%。
昨夜、夜食でラーメンを食べたが、そこまで劇的に増えていない。
じゃ、いつも通りに。。。
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午後のスタジオへの出発準備があるが、一通りこなして終了。
終了時の体脂肪率は優秀だ。13.9%。
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自転車で走り抜ける街の風が心地いい。
季節的にはこれくらいが一番過ごしやすいと思う。
帰宅していったん事務所に入って出発準備。
午後の仕事は社外スタジオでの収録。
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サラリーマンの聖地、新橋だ。サラリーマン風の私が歩いていても違和感ゼロ。
きょうの案件は百貨店の催事告知CM。
もうお歳暮告知だ。
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60秒2本。
いつもいただいている制作会社の仕事なので、簡単な打ち合わせの
あと、早速収録スタート。あっという間にOKが出て30分かからずに
録り終えた。まさに「阿吽の呼吸」だ。現場はこうでありたい。
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何回収録しても、結局1テイク目が一番良かったという
「1テイク目の法則」がある。それはある意味当たっていると思うのだ。
ひとまずスタジオを後にして、遅い昼食。
事務所近くの蕎麦屋でもりそばを。
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店先では機械ではあるが粉を挽いている。立ち食い風だが
まずくはない。
その後役所に行って書類などを取得して事務所へ戻る。
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事務処理諸々して夕方、妻とも合流、帰宅の途中、百貨店に
立ち寄ったところで着信に気付く。スタジオの社長からだ。

「ヨシムラサン、事情は来てから話すけど、今から来れない?
10枚ほどの原稿なんだけど・・・」

困った社長の顔が目に浮かぶほど何かが起こっているらしい。
大体察しはつく。10枚の原稿・・・。
録り方にもよるが、ワンブロックずつ収録してチェックを繰り返せば
確実に2時間以上はかかりそうだなぁ。。。

「わかりました。今から行きます」

と告げて妻と別れ電車に飛び乗る。
目黒方面。駅は2駅だ。30分かからずに到着。
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エレベーターを降りたら関係者全員が直立不動で私を迎えてくれた。
あーびっくりしたー。
「大変申し訳ありません。ひとまず、原稿です。」
B4の原稿10枚。大体出来尺で30分くらいか。
簡単に説明を受ける。どうやらヴォイスオーバーのようだ。
外国人の講演の様子などを日本語で当てるという、声優とは
また違うがアテレコに非常に似た性格の仕事だ。
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詳しい話はあとだ。クライアントもしびれを切らしているようだし。
とにかくブースに入ってマイクテスト、そして本番がスタートしたのは18時くらい。
「画はあとからヨシムラサンのしゃべりの尺で調整します。オンリー録りします」
「了解でーす」
収録は進み、19時過ぎには全てのチェックを終えて終了。
制作会社も代理店もクライアントも笑顔だった。よかった。
あとで聞いたが、15時にスタートして17時の段階で原稿3枚分しか
収録が進んでおらず、クライアントが「これ、ダメなんじゃないの」
というようなことを言い始めたらしい。
焦った現場はスタジオの社長の「ヨシムラサン呼んでみましょうか」
という一声に乗って、電話から30分でスタジオ到着という、
まさに「ビザ屋的な宅配ナレーター」の現場となったのだ。
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いつもは事前に原稿をもらって実時間で下読みをしてスタジオに
入るが、今回のように初見の原稿をもらっていきなりスタジオに入って
読み始めることは、ほとんどない。

10年以上前、大手プロダクション所属時代に、帰宅してビール1本
飲んだところでマネージャから電話で「今から来れる?」コールで
向かったのはNHKの番組収録の現場だった。
ナレーターのテイストが合わなかったのと、息が続かない。
つまりしゃべり出しとしゃべり終わりの音がまったく違う。
というようなことで、一通り収録して帰してしまったという。

今回もそのような現場だったようだ。
喋り出しはメーターのレベルがきちんと振れるが、次第に弱くなる。
パンチイン(OKテイクを活かしつつNGテイクの部分から再収録すること)
をすると全く違う声でしゃべるのでつなげたのが丸わかり。
など、言葉は悪いがこうした現場には「不適合」な人材を選んでしまった
ようなのだ。

上記のような現場は私は何度も経験している。パンチインは得意種目だ。
数年前に収録したものも読み替えが可能だ。これはある意味「職人芸」
の域だと自画自賛している。
だって、そうやって早く確実に仕上げることで、制作会社もクライアントも
満足であればいいではないか。そしてオペレーターやエンジニアの負担
が少しでも減れば、余力をほかの作業に使えるではないか。

ともあれ、この10年来受けたことがない賛辞をいただきこそばゆい
思いでいっぱいだ。そこまで褒められるような仕事はしていない。
いつもやっていることをいつものようにやっただけの話だ。
30年以上も原稿を読んでいるとそういった習慣が体に染み付くのだ。
原稿を読むときに必要なのは、声や滑舌は当然のことだが、そのほかに
「瞬発力」と「センス」は必要だ。

この案件は視聴者に何を訴えたいのか。どこを強調すればいいのか。
ということを、今回は原稿を読みながら、その先を目で追いながら瞬間的に
理解しつつ声に出して行く。すべてのナレーターがそうしていると思うが
残念ながら「個体差」は必ず出てしまう。

昨今は1文字いくらとか時間いくらという現場が多く、そのくせ要求は
高度なことばかりで、時には真剣に「こんな算出方法で仕事をするために
ナレーターをやっているのではない」と感じることが少なくない。
今回の制作会社や代理店、そしてクライアントは
「ナレーター費用を削り、人選を誤るとかえって高くつく」
ということを身を持って「体感」できたのではないだろうか。

最後は全員笑顔で「一時はどうなるかと思いましたが、平和になりました(笑)」
「22時くらいまでかかると思っていたのできょうは早く帰ります」
とスタジオを後にした。

ちなみに28分の映像に対して26分ちょっとのナレーションだったようだ。
画にそのまま当てても十分なレベル。結構じゃないかー。

そして。。。スタジオのカワイ社長(すでに飲み友達)が
「ホントありがとう!収録してて具合が悪くなったのは初めてだよ(笑)
ビールでも飲みに行こうか!」よし、乗った。
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近くの行きつけの居酒屋に連れて行ってもらって、今日の総括。
そして現在のスタジオや制作現場を取り巻く状況などを諸々と。
スタジオ経営者のカワイ社長も色々苦労しているようだ。
本当にとんでもない現場が増えている。
出来ないものは出来ない。ときちんと声を上げることが必要だ。
社長とはつい先日飲んだばかりだが、業界を取り巻く話が
出てくる出てくる。それくらい問題含みということだ。
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(「うまいものはうまい」という焼酎。さつま霧島だった)

とにかく酒も肴も話も旨かった。
焼酎のホッピー割り、初体験。
きょうも楽しいお酒だ。こんな酒席が一番だ。楽しい。。。
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すっかりご馳走になってしまった。
まだ早い時間だが、贅沢してタクシーで帰宅。
自宅でさらにビールを飲み直して、休む。

「困ったときに真価を発揮する」それが体現出来てよかった。
みんなが喜ぶ現場が、一番だ。

明日も事務所で事務屋。
税理士との打ち合わせなど諸々あり。
まだまだ頑張らねば。と気合を入れよう。
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